「渚のプラごみ回収」を通じて、室戸阿南海岸国定公園の
豊かな自然に親しみ、海のプラスチックごみ問題について学ぶ
「室戸阿南海岸国定公園」とは
北は徳島県の橘湾から南は高知県の室戸岬までの全長約200kmの海岸線を有する国定公園であり、砂浜や断崖絶壁(だんがいぜっぺき)、リアス式海岸など非常に変化に富んでいます。なお、国定公園とは、国立公園に準ずる優れた景色を持つ自然公園のことで、県内には、もう一つ「剣山国定公園」があります。
「海のプラスチックごみ問題」ってなに?
「プラスチックごみ」については、世界で毎年少なくとも800万トン以上が海へ流れ込んでいるといわれています。海の生き物が誤食すれば、死んでしまうこともあります。また、洗顔料や歯磨き粉などに使用されている微細なプラスチック粒子や「プラスチックごみ」が時間をかけて紫外線や波などによって細かく砕かれたものを「マイクロプラスチック」といいますが、これは、化学物質を吸着しやすく、海の生き物の体内に入ると、食物連鎖を通じて海の生き物に蓄積され、生態系に悪影響を及ぼすおそれがあることから、世界的に大きな問題となっています。
海を守り、生き物を育む「渚のプラごみ回収」
県では、このような「海のプラスチックごみ問題」への取り組みとして、「室戸阿南海岸国定公園」に位置する美波町の坂の浜、牟岐町の内妻、海陽町の大里松原の3つの海岸において、プラスチックごみなどを回収する「渚のプラごみ回収」を平成31年2月9日に実施しました。これらの海岸は、これまでにアカウミガメが上陸や産卵をした実績のある海岸です。アカウミガメは、砂浜の状態が良いかどうかによって上陸や産卵をするかどうかを決めるため、砂浜をきれいな状態にしておくことが大切です。今回の「渚のプラごみ回収」では、参加していただいた子どもさんと保護者の皆さんの約110名で海岸の清掃活動を行いました。当日の天気は、小雨まじりとあいにくでしたが、皆さん一生懸命に海岸のクリーンアップにご協力いただきました。海岸には、洗剤の容器、サンダル等のプラスチックごみなどが打ち上げられて、散乱している状況でした。プラスチック類は、「可燃ごみ」として、ガラス類や空缶などは「不燃ごみ」として、それぞれ分別して回収し、回収したプラスチックごみは、軽トラック3台分にもなりました。今回実施した「渚のプラごみ回収」は、海を守り、海の生き物を育んでいく大切な取り組みです。みなさんも、海に流れ込むごみを少しでも減らすために、使い捨てを減らしてごみを減らす工夫をしたり、不要なものをバザーなどで再利用することや、ごみを「資源ごみ」や「不燃ごみ」などに分別してリサイクルすることなどについて取り組んでいきましょう。
▲美波町坂の浜を清掃する様子
▲牟岐町内妻海岸での清掃活動
徳島県県民環境部環境首都課
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