地域の特性、小規模校の利点を生かした食育教育で食品ロス削減
辻小学校は、全校児童69名、教職員15名の小規模校です。平成29年度から「学校・家庭・地域の三者協働で進める食育の推進」に取り組み、食に関する知識や自己管理能力を身につけた子どもの育成を進めています。
ランチルームでの一斉給食を生かし、食品ロス削減
同校では、伝統的に「ランチルーム」での一斉給食を実施しています。その利点を生かした給食指導は、子どもたちの食べ残しを減らすことにつながっています。※一斉給食は現在、コロナウイルス感染拡大防止措置により中止
給食指導の特色の一つ目は、『子どもの特性に合わせる』です。子どもは体の成長や食事の量、好き嫌いなど、一人一人違いがあります。ランチルームに全員が集まることで、子どもの特性を把握しやすくなり、食べられる量を見極めたり、声かけをしたりすることで子どもたちを励まし、食べようという意欲を育てています。
二つ目は、『開始10分のオルゴールタイム』です。給食の始めの10分間はオルゴール曲を流し、全員静かに食べることに集中する時間としています。10分経過すれば、オルゴールを止め、会話を楽しみながら食べます。このメリハリで、給食を落ち着いて時間内に食べる環境をつくっています。
また、給食指導では無理な完食指導は行っていません。食育集会や授業での学びから、「自分の体のために食べよう」「感謝して食べよう」という思いや意欲が高まり、一斉給食で児童同士や教職員とその学びを共有することで完食につながっています。
全校児童によるポスターセッション
同校では、年に1度全校児童によるポスターセッションを行っています。各学年2〜3班に分かれ、1年間の食育や健康教育の取り組みをまとめ、他の班の児童や保護者に向けて発表します。この活動を通して、子どもたちは自分たちの食育や健康教育についての学びを再確認するだけでなく、互いの発表から、学びをより深めています。
食育通信『でこまわし』の発行
保護者への食育に関する発信も積極的に行っており、年3回食育通信『でこまわし』を発行しています。特集内容を考える際には、PTAの食育委員会にも参加してもらい、意見交換会やミーティングで内容を決めています。
ランチルームでの一斉給食
食育や健康教育のポスターセッション
食育通信『でこまわし』
三好市立辻小学校
徳島県三好市井川町辻53番地1
TEL:0883-78-2041
□URL/http://www.miyoshi.ed.jp/tujisyo/